柴犬は、日本原産の代表的な犬種であり、今でも日本全国で愛されています。その柴犬の中でも、特に白い毛色を持つものは、人気の高い犬種です。しかし実は、白い柴犬は「先祖返り」と呼ばれる現象で、純血種の柴犬ではないのです。その秘密とは一体どのようなことなのでしょうか。
柴犬は、古代には狩猟や番犬として活躍していた犬種です。その歴史は古く、弥生時代からすでに存在していました。しかし、当時の柴犬は茶色や赤褐色などの色をしており、白い柴犬はいなかったと言われています。
白い毛色の柴犬が登場するのは近年のことで、それは何百年も前から日本に移入されてきた異国の犬種との交配によるものです。特に、17世紀に海外から持ち込まれた小型の犬種との交配が多かったようです。
交配により、柴犬の一部には白い毛色の遺伝子が組み込まれ、白い柴犬が産まれるようになりました。しかし、柴犬の特徴である耳や尻尾の立ち上がりやふさふさ感などは損なわれることなく、白い柴犬も柴犬の一種として認められるようになりました。
また、白い柴犬を目指すブリーダーもいて、純血種の柴犬の中でも白い毛色を持つ子犬が生まれるように、細心の注意を払って繁殖が行われています。
しかし、その一方で白い柴犬は純血種ではないため、純血種の柴犬との交配は行われません。そのため、今後も白い柴犬が日本原産の柴犬の代表として認められることはありません。
いずれにせよ、白い柴犬は日本人が大切に育ててきた「柴犬」という犬種の一つであり、その人気は今でも衰えることはありません。柴犬の魅力の一つであるその愛らしい姿は、純血種であろうと、異国の犬種との交配であろうと、変わることはありません。大切にしつけをし、愛情を注いであげることで、柴犬との素敵な生活を楽しむことができるでしょう。
