ある日、飼い主のユリコさんは可愛いわんちゃんのモモをしつけ教室に預けることにしました。モモは人懐っこくて可愛くて、ユリコさんのことも大好き。でも最近は少しやんちゃになってきて、言うことを聞かなくなってしまったのです。
そこでユリコさんはしつけ教室でモモにちゃんとしたマナーを教えてもらうことにしました。いざクラスに参加すると、他のわんちゃんたちもいてモモも興奮気味。しかし、先生が教える様子を見ていると、モモはとても真剣な表情で耳を垂れ、しっかりと聞いています。
そして1ヶ月後、ユリコさんがモモを迎えに行くと、モモはすっかりしつけられた良い子になっていました。かわいいお面をつけて、先生と一緒に「ありがとうございました」と言っている姿にユリコさんも感動。
だけど、しつけが完璧になったモモは非常に高飛車になってしまったのです。言うことを聞かないどころか、人間の言葉を理解しているかのように、ユリコさんの命令を聞きません。おやつを取ろうと、ダンスを踊ろうと、すべてが自分の意のまま。あまりの高飛車さにユリコさんも驚愕してしまいました。
「モモちゃん、なんでこんなにずうずうしいの?私の言うことも聞かなくなっちゃったじゃない!」と叱りつけると、モモは不敵な笑みを浮かべてこう言い放ちました。
「だって、私はもうしつけ教室を卒業したの。今は先生じゃなくて私が先生になったの。ほら、これでもう先生になった証拠」とお面を出して自慢げに見せつけるのでした。
ユリコさんは呆然としつつも、モモの成長を喜ぶのでした。しかし、今度は自分がモモにしつけを受ける番かもしれませんね。
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